ピッピの2023年スタート! 「みんなの保育園」をめざします
新年明けましておめでとうございます。
昨年は、私たちを取り巻く社会の安全・安心が大きく揺らいだ一年だったのではないでしょうか。ウクライナ危機は世界経済を大混乱に陥れ、私たちの暮らしや仕事を直撃しました。また、国内外で自然災害が頻発するなど、気候変動の影響からも目を背けることができない状況です。
史上最悪と言われた第9期(2024年〜)に向けた介護保険制度改定の議論は、在宅介護の崩壊につながる内容で、私たちの介護事業の存続をも左右する大問題となりました。現場に関わる人たちだけでなく、当事者も含めて「No!」の声を上げたことでとりあえず改悪は先送りされたようですが、まだ予断を許さない状況です。
また、次々に明らかにされた保育所での虐待事件が社会に与えた衝撃は大きく、福祉現場にも厳しい視線が向けられています。
これらの出来事は、日々目の前の利用者・家族のケアや生活課題に目を向けている私たちの現場が、広く社会と繋がっていることを教えてくれます。
コロナ禍の暮らしは4年目を迎えました。国の想定を上回るペースで進む少子化や、コロナ禍による預け控えの影響もあり、昨年は、全国の保育所利用児童が減少に転じました。保育所の定員割れも進んでおり、保育施策は大きな転換点を迎えています。一方で、法人内4事業所が実施する「一時保育」の利用は広がり続け、利用児童の低年齢化も進んでいます。
働いていてもいなくても預かる一時保育という「窓」を通して、子育て家庭のニーズや保育園に求められる役割の変化をつぶさに感じてきた私たちの次のミッションは、名実ともに地域にひらかれた「みんなの保育園」づくりです。
あらためて、全ての現場で「利用者や家族を主体としたケア」を持続的に提供するために、今年もスタッフ一同知恵をしぼり努力を重ねていきます。引き続き、よろしくお願いいたします。
理事長 若林智子