「コロナを共に乗り越えよう」〜南町田教会の取組みを聴く〜

 6月5日、南町田教会を訪問しました。
南町田教会は、「コロナを共に乗り越えよう」をコンセプトに、町田市や大和市、相模原市、横浜市などのたくさんの福祉施設に食品を寄贈する活 動を続けておられます。
  ピッピも、2021年5月より、毎月お米や野菜を届けていただいています。いただいた食品は、毎月「フードシェア*いちがお(フードパントリー活動)」で活用させていただくこととし、現在、約50家族で分け合っています。
ピッピでも食品を集めるフードドライブ活動に取り組んでいましたが、コロナ禍で食品を必要とされているご家庭がどんどん増えていき、食糧確保に苦慮していました。そんな時に、教会からたくさんの野菜やお米が届き、随分助けられ、励まされました。分け合い会に来られる皆さんにも、お米や野菜はとても喜ばれています。
南町田教会の皆さんには、あらためて感謝の想いを伝えたい、また、こうした活動をどのように継続しておられるのか、ぜひお話をお聴きしたいとお願いしたところ、快く受け入れてくださいました。

南町田教会の取り組み
2020年、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う全国一斉休校や飲食店等の営業自粛の影響で、野菜や米の消費は著しく減少しました。こうした状況を前に、南町田教会では生活協力サービス委員会が発足、農家から野菜や米 を一括大量購入し、福祉施設に寄贈する試みが始まりました。 

個人の献金に加え、全国の農家から価格を抑えて調達した野菜を、教会員の皆さんがご自分の家庭用として店頭価格で購入することで生じる差額が、この活動の資金源となっているとのこと。皆さんの発想力と実行力には驚かせられます。

助け合いを拡げ、まちを豊かに
40年前に社会福祉法人南町田ちいろば会 高齢者福祉施設みぎわホームを設立し、地域福祉をも担われてきた歴史ある教会活動にも触れ、たくさんの方たちの想いや実践がつながって いることを実感しました。 いただいた資料に記された「今後の抱負」には、ハーバード大学の調査データを引用した「幸 せの波及効果」のお話が紹介されています。「寄付した人々と受けた人々の両方によって 「Give and take」ではなく、「Give and  Give」=「与えられたから与える」という幸せの連鎖 が生み出されていることを願います。野菜や米、マスクを笑顔で受け取ってくださる方々の幸せ が、新たな幸せを地域に運んでくれたら嬉しいです。」とありました。  ピッピに集う一人ひとりの思いとネットワークの力で、助け合いを拡げ、まちを豊かにつくりかえていきたいという私たちの設立の思いにも重なるメッセージで、共鳴し合う心地良さを感じてい ます。この度の食を通じた出会いに学び感謝し、これからも繋がりを力に活動を進めます。

*「幸せの波及効果」:ハーバード大学医学部ニコラス・クリスタキス教授による) ひとりが幸せでいると、その人が日常的に接している家族や摂している家族や友だちの幸福度が 15%上昇する。友だちの友だちの幸福度が6%上昇する。面識がない人にも波及するなどとの報告あり。

箱詰めされた野菜やお米が無事に届けられますように、寄贈先の皆さんが守られますようにと、お祈りを捧げる出発式の様子も見学させていただきました。