未来を描くプロジェクト〜多機能支援〜

ピッピ・親子サポートネットの活動がスタートして20周年を迎えました。現在、私たちのこれまでの活動を振り返り、未来を描くために3つのプロジェクトが進んでいます。そのうちの一つ、多機能支援プロジェクトでは、法人内外の多機能支援を知り、視野を広げるために「他事業所体験」や「フィールドワーク」に取り組んでいます。

11月22日には、保育・子育て支援や学齢期支援スタッフとインターンシップ学生の総勢11人で、産前から産後、学齢期までの継続的な支援をしているNPO法人WooMoo(うーも)が運営する子どもの居場所事業「Tsubame」(2024年8月にオープン)と、隣接する「みやした助産院」を訪問しました。

「疲れたらいつでもきてね」
3階建ての居場所「Tsubame」は、フリースクールでもなく、不登校の居場所でもなく、どんな理由でも地域の子どもたちが利用できるゆるやかにつながる居場所です。
わかりやすいルールボードやロッカー、ひとりになれる階段下の空間、キッチンを囲んでみんなの作業スペース、保護者の相談ルームと、ニーズに寄り添いながら、子ども目線の環境が用意されていました。大人も落ちついて過ごせる空間を大切にされていることも伝わってきます。

目の前の困ったによりそう
副理事長の廣瀬彩子さんからは、小学校に入ってからの不登校や発達障害の可能性など、何かしらの困難を抱えたご家庭が相談できるところがないことや、こどもの居場所がとても少ないことを聴き、とても深刻な状況だと感じました。
みやした助産院や法人が運営する親と子のつどいの広場「M-house」、小規模保育「ぽかぽか保育園」とも連携し、保護者や子どもたちの困りごとにも目を向けて活動されてきたスタッフの皆さん。「学齢期のこどもの居場所がない、必要だから作ろう」という想いは、ピッピの「目の前の困ったによりそう」と重なるもので、共感を覚えます。

同じようなニーズを捉えている私たちにも、法人内の多機能支援の仕組みや地域の資源を生かしてできることがあるかもしれない!
フィールドワークに参加したスタッフからは、「産後うつがその後の子どもの成長に関係するかもと聞き、産前産後ヘルパーの役割の大切さを改めて感じた」といった声があがりました。
頭で考える、想像するだけでなく、一歩外に出て見て、聴いて、感じることで、何かが動きだすきっかけになるのではと思いました。見学対応をしてくださったTsubameスタッフのみなさま、有意義な時間をありがとうございました。(理事、W.COはっぴぃず 岡田綾子)

みやした助産院リビングからの眺望

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