利用者支援する際の注意点③

こんにちは、ピッピ移動支援事業となりのいえ金子です。

徐々に利用者さんが増えていく中で、関わるヘルパーも増えてきています。

色々な関わりがあり楽しさがある一方で考えなくてはいけないのは支援の質についてです。

「支援の質」は一言では言い表せられないほど奥が深いものですが、今回は利用者支援の中でも大切になってくる「コミュニケーション」について少し触れてみようと思います。

皆さんは、「コミュニケーション」というとどのようなことを思い浮かべますか?

言語的コミュニケーション(会話、メール、手話、点字)非言語的コミュニケーション(表情、しぐさ、様子)など一般的なコミュニケーションとはこんな感じでしょうか。

手話は聴覚障害の方が、点字は視覚障害の方が使う言語的コミュニケーションとして有名です。

では、知的障害の方が使う言語的コミュニケーションには何があるのでしょうか?

その1つに「マカトンサイン」というものがあります。

言葉が出ない利用者さんの中には、マカトンサインを上手に使い支援者に自分がやりたいことを伝えることが出来る方が多くいます。

トイレのサインに関しては、絵のように肩をこするかポンポンと叩く方法があります。

利用者さんがマカトンサインを使えても支援者が理解できないと意味がありません。

支援者は利用者さんからの言語的コミュニケーションのキャッチボールが出来るようにしておく必要があります。

また、自閉症の方に多い特徴の一つに「聴覚劣勢、視覚優位」というものがあります。

これは、耳から入る情報より目から入る情報の方が入りやすいという意味です。

支援者はついつい利用者さんにやってほしいことを言葉で伝えがちです。

理解出来れば問題ないですが、理解できていないのに一生懸命言葉で伝えるのはあまり良い方法ではありません。

上記のイラストのように、今行うことをイラストで見せると理解できることが多いです。

ただ、いきなりうまくいくとも限りません。

支援の基本は繰り返し繰り返し行うことで定着していきます。

最初は絵カードで、繰り返し伝えてやっと出来るようになったことが段々とその場の状況(玄関に来たら靴を履く・家に帰ったら手を洗うなど)で出来るようになってきます。

また学校生活や家庭生活の中で、誰かの模倣をすることで今やるべきことを理解していくこともあります。

そうやって少しずつ少しずつ出来ることが増えていき社会生活に順応していくのだと思います。

なので、支援する側がどれだけ相手に合わせたコミュニケーションを提示し利用者さんの力を引き出すことが出来るかが鍵になります。

もちろん優しく接することは基本ですが、利用者さんが一生懸命マカトンサインでトイレに行きたいことを伝えていても支援者が笑顔で「大丈夫だよ、肩叩いたら痛いよ…」なんて言っていたら利用者さんは困ってしまいます。

支援者のコミュニケーション1つから支援の質が変わってきます。

自分含め、となりのいえ移動支援のヘルパーは学ぶべきことがたくさんあります。

1つずつ確実に学んでいこうと思います。

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