全国小規模保育協議会横浜チャプターからの政策提案

9月1日、全国小規模保育協議会横浜チャプターとして横浜市こども青少年局と意見交換を行いました。
当日は、横浜市内で小規模保育事業を運営する50事業所の意見・要望を政策提案として提出しました。

小規模保育事業=待機児童対策として整備された施設」という位置づけだけで捉えるのは勿体無い!
ピッピ・親子サポートネットは、りとるピッピと大場りとるピッピの2つの小規模保育園を運営しています。小規模保育事業は、家庭的で利用者との距離が近く、0歳児から2歳児までの発達と生活に関する専門性を備えており、個々の家庭に丁寧な伴走支援ができるという強みがあります。
その特性を生かして保育園を地域の親子にひらく取り組みとして、小規模保育事業者が地域子育て支援事業に積極的に取り組める仕組みが必要と考えています。
現在は、地域子育て支援事業の補助対象は認可保育所のみで、小規模保育事業所は除外されています。さらに、2024年度からは、認可保育所のうち広場を「常設できる」園のみとし補助対象を絞り込んでいます。この状況で、小規模保育事業所にまで地域子育て支援事業を拡充することは財政面から厳しいというのが横浜市の見解。
そこで、私たちは、認可保育所と同等でなくとも、小規模保育各園が実施する地域子育て支援の取組み内容や対象家庭数、実施時間等など小規模保育の特性に応じた補助制度の創設を提案しました。

公平に評価されるべき保育の必要性
保護者が希望するタイミングで仕事復帰と子育てを両立できる環境づくりを進める一方策として、「入園予約制(保育利用支援事業)」導入についても引き続き検討を要望しました。
現行制度は「4月時点」の一点のみで必要性を一括比較しているため、生まれ月によって保育園への入りやすさに極端な差が生じるという根本的な不公平を作り出しています。早生まれ等の保護者が、保育枠を確保するためだけに不本意に育児休業を繰り上げて復職せざるを得ない現状は、各自の復職時期における「保育の必要性」が正当に評価されていない証左です。
私たちは、それぞれの家庭が希望する復職時期における必要性を基準に利用調整を行なうことこそが、本来あるべき公平な制度であると考え、国のスキームを活用して横浜市でも育児休業明けの「入園予約制(保育利用支援事業)」を導入すべきと継続して提案してきました。
この提案に対して、横浜市は、「入園予約制の導入により、内定児童よりも保育の必要性が高い児童が保留となってしまう逆転現象が生じる」、「待機児童対策を優先する」といった理由で困難であるとしてきました。
そこで、今年度は、市全体の制度を一元的に変更することが困難であるならば、まずは定員管理が柔軟であり、手厚い0歳児保育を提供する小規模保育事業に限定したモデル的導入を検討してはどうかという新たな提案も行いました。こうした段階的なアプローチをとることで、「逆転現象」への影響を極小化しながら、保護者が「安心して育休を取得し、希望する時期に復職できる」仕組みが整っていくのではないでしょうか。

「こども誰でも通園制度」(乳幼児等通園制度)の本格運用·給付事業化を踏まえて
りとるピッピは、施行的実施期間を含めて本事業を実施してきましたが、課題として、公定価格の低さと旧来から実施されている一時保育事業の補助金との格差や、月10時間の利用上限による「支援効果の実感薄」と「運用の煩雑化」などがあげられます。そうした経験も踏まえて、あらためて、公定価格·加算制度の見直しおよび柔軟な制度設計について提案しました。

横浜市中期計画では、基本戦略として「子育てしたいまち 次世代を共に育むまち ヨコハマ」を掲げ、女性の就労支援や仕事と子育ての両立支援、身近な地域における柔軟な保育環境の整備が重点施策とされています。
今後も、小規模保育事業が、「利用者にとって頼れる場」となり、「事業者にとって持続的に運営可能な制度」となるよう、現場から声をあげていきます。


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