インプットとアウトプット
こんにちは、ピッピ移動支援事業となりのいえ金子です。
今日は、1月31日に青葉区移動情報センター主催で行われた研修に参加したのでその様子をお伝えします。
支援を行っていると、日々悩む場面に遭遇します。
その際、職員間で話し合ったり、情報を持っている人に情報共有を求めたり解決に向けて色々なアプローチを行います。
その結果、うまくいくこともあるし逆に問題が広がることもあります。
ケース会を開いたり、研修に参加し困り感を相談しても困り感が解消されない場合もあります。
ただ、職員が知識をインプットしその知識や身に着けたスキルを支援の場でアウトプットすることが支援の基本です。
答えがないのが、『支援』の面白さであり難しさであると思います。
今回の講師の方は長年ガイドヘルパーを行ってこられた方で現場の困り感をとても理解されていてとても分かりやすい研修を実施してくれました。
①ヘルパーが2人の支援の際の役割分担について
2人で利用者さんに声掛けをしてしまう、2人が視界に入るなど刺激が多くどちらのヘルパーの指示を聞けば良いか分からなくなるため1人は指示を出す人、もう一人は指示は出さず視界にも入らずフォローする役割に徹する。
②ハンドラーのチェンジを明確に伝える
支援ごとに支援者が代わる際にはきっちり利用者に支援者が代わることを伝える。
事業所に利用者をお迎えに行ったりすると、事業所の職員からガイドヘルパーに支援者が代わりますがサラッと代わりすぎていて利用者さんが混乱する場面があるそうです。
いきなり支援開始するのではなく一度座って一呼吸置く、あいさつ、目を合わせる、など場面が変わることを理解できる工夫があると良いとのことでした。
③座り込みや動けない場合は刺激をしない
スムーズな移動や行動が支援の際支援しやすいが、座り込んで動けない場面などは5分間は刺激しないで見守る。
ついつい本人が動けるように『あそこまで行ったらおやつを食べよう!』などヘルパーが困らないための声掛けになりがちですが、『目を合わさない』『言葉がけをしない』など『待つ』ことも大事な支援と割り切ることが大切。
④感情的になっている時の声掛けは逆効果
感情的(泣き叫んでいる、怒っている)になっている時は声掛けは1割程度しか聞こえていない・理解できていないそうです。
感情的な利用者に対して支援者も一緒になって感情的になると強引な支援・方法になりがちで虐待や不適切な対応に繋がります。
危なくない、落ち着いて見守れる環境を整えつつ落ち着いたときに冷静な対応・促しをすることが大切とのことでした。
⑤使えるツールの活用を行う
絵カードなどは支援の中でも有効活用されています。
今回の研修の中では『テキストマイニング』というツール・スキルを活用しているとのことでした。
支援の在り方は1人1人違いますが、職員の困り感などは分析・解析できるとのことでした。
実践的な体験もさせてもらいました。
急に走り出した利用者を制止する有効な手段として、リュックを掴んで制止をします。
しかし、ただ掴むだけだと利用者さんの勢いに負けて利用者さんもヘルパーもケガする恐れがあります。
その際は、リュックを後ろに引っ張って制止するのではなくリュックを下方向に引っ張ると身体の動きを制止しやすいそうです。
実際やってみると確かに動けない感覚でした。
もちろん走られないに越したことはありませんが、車道に飛び出される・どこかに行かれてしまうのを防ぐスキルは持ち合わせていないといけないと思います。
ある程度、支援経験を積むと『そんなことは知っている…』とインプットする機会が減ります。
しかし、常に新しい知識をインプットし続けること。
また、それを誰かに伝えアウトプットすること。
どちらも、支援力向上に繋がると思います。
時間がない、そんなことは知っている、支援力は十分備えている、そうは言わずに常にインプット・アウトプットして日々の業務にあたりたいですね。