公表されました「一時預かり事業の実施状況に関する調査」
一時預かり事業の実施状況や課題、今後の利用促進、および、効果的な支援の検討にむけて、厚生労働省子ども・子育て支援推進調査研究事業として実施された「一時預かり事業の実施状況に関する調査」(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)の報告書が公開されました。
全国の959自治体の回答(有効回収率55.1%)の分析とともに、一時預かり事業への取り組み事例として10事業所へのヒアリング報告も掲載されています。
一時預かり(保育)を実施しているピッピ親子サポートネットの4事業所(ピッピ保育園、ピッピみんなの保育、りとるピッピ、ここ・はっぴぃ)もヒアリング調査に協力し、事例として紹介いただきました。
「核家族化の進展や地域のつながりの希 薄化等により、自身の親・親族等を含めて身近に頼れる人がおらず、育児についての負担感・不安感や、悩みを抱える保護者の利用が増えている」、「定期利用では就労が中心となって いるため、保護者のリフレッシュやレスパイト等で定期的な利用を希望していても、利用要件に 設定がない、空きがないなどで、十分利用できていないことも考えられる」、「個別の配慮が必要な子どもや低年齢児を預かる際に、職員を手厚く配置したりするなど で、預かることができる人数が定員より少なくなっているケースがあることがわかる」、「0歳児などの低年齢児の預かりを行っている事業所や障害のある子どもを預 かる事業所が少ないため、実施している事業所に利用申込が集中してしまう、といった声も聞か た」など、この間、現場から訴えてきた課題認識に重なる報告があり、注目するところです。
制度的には、まだまだ課題の多い一時預かり事業。この機を捉えて、自治体や国への政策提言を進めていきたいと思います。
報告書はこちらから